フッ化物とIQ NTPの報告

アメリカに「国家毒物学プログラム(NTP)」という政府機関があります。ここは、疾病や人体の科学に関する様々な研究機関をとりまとめている「アメリカ国立衛生研究所(NIH)」に所属する機関です。

このNTPが「フッ素と神経発達および認知に関するモノグラフ」なるものを発表しました。

詳細は専門用語がびっしり!なので、日本語訳のまとめのページから、結論だけ紹介します。

結論は、「子どもの場合、フッ化物の摂取が多いほど、IQなどに悪い影響を与える可能性がある」というものです。

アメリカは、州によって飲料水にフッ素が添加されています。
つい何年か前まではアメリカのフッ素添加は1.0mg/Lでしたが、その影響で斑状歯が増加したことなどを受け、現在は0.7mg/Lに変更され、その水ですら「乳幼児のミルクを作るのに使わないように」という警告が出ているくらいなのです。

NTPのレポートでは、もちろん高濃度の飲料水中フッ化物は、子どものIQに影響を与える可能性が指摘されていますが、一方で
「私たちの調査結果が、米国の一部の子どもや妊婦に関係が無いと述べる根拠はありません」
とも言っています。

フッ化物は、私たちの身の回りにたくさんあります。
特に日本人は、緑茶や海草などで、フッ化物を日常的に摂取していて、誰がどれだけのフッ化物を取っているのかは全くわかっていません。

さらに、歯みがき剤の中にもかなり高濃度のフッ素が含まれていて、それも子どもたちのからだに取り込まれていきます。もちろんこのHPで取り上げているフッ素洗口でも、同様です。
つまりは、どのような方法であってもフッ素の摂取量が大きければ、IQに影響が出る可能性があることが指摘されたのです。

だとすれば、学校という子どもの発達を支援する教育機関で、わざわざ子どものIQに影響を与える可能性のある行為を行う必要性は全くありません。
むしろフッ素洗口を実施することで、本来の目的に逆行している、と言えるでしょう。

さらに、最近、洗口に使われるフッ化ナトリウムや、お茶に含まれるフッ化カルシウムといった、いわゆる無機フッ素化合物と違う、有機フッ素化合物の害について、日本国内のあちこちで問題視されるようになりました。
地下水だけでなく、飲料水にも有機フッ素化合物が含まれていることも明らかになり、大きな問題になっています。

「洗口に使うフッ化ナトリウムとどう違うの?」という質問が最近増えていますので、次回は有機フッ素化合物についてお話ししたいと思います。