PFASとフッ素洗口

PFASは「有機フッ素化合物」と言われる物質の総称です。炭素とフッ素の化合物で、非常に安定した物質なので、熱や紫外線、薬品などでは分解されにくく「永遠の化学物質」と呼ばれています。

最近PFASつまり有機フッ素化合物に関する話題が増えているのは、日本国内の予想しなかった様々なところでこの物質が検出されているからです。もともと有機フッ素化合物は、私たちの身の回りでたくさん使われています。もちろん、それらの有機フッ素化合物に問題が無いわけではありませんが、それ以外にも工場排水、地下水、飲料水、土壌、そして人体からも有機フッ素化合物が検出されているのです。

有機フッ素化合物は、アメリカ・デュポン社の集団訴訟によれば、①妊娠時の高血圧、高血圧腎症②精巣癌③腎細胞癌④甲状腺疾患⑤潰瘍性大腸炎⑥高コレステロール血症などの原因になると言われている有害物質です。

一方、洗口に使用されるフッ化ナトリウムは、「無機フッ素化合物」ですから、有機フッ素化合物と同じ種類ではありませんが、そもそもフッ素自体が、人体に有害なのですから、その化合物が有機であろうが無機であろうが害があることにはうなずけますよね。

問題なのは、私たちが有機フッ素化合物やフッ化ナトリウムをはじめとした無機フッ素化合物をどのくらい摂取しているかが、明確になっていない、ということです。もちろんその摂取量は人によって違います。

となれば、できるだけこれらの化学物質を避けることで、からだを守るしかないですよね。ましてやフッ化ナトリウムは子どもの神経細胞の発達に悪影響を与えることが指摘されています。学校で全児童生徒を対象に、一斉に実施する必要などどこにもありません。子どもたちの未来を考えれば、これは当然の対応だと思うのですが、一部そうは思わない人たちもいるようです。

一方では学力向上を叫び、その一方で脳の発達に影響を与える可能性のあるフッ素洗口を推進する・・・。
自治体の皆さん、いい加減この矛盾に気づくべきではありませんか?