授業時間、休憩時間が削減

実際にフッ素洗口を実施している学校の先生方に聞きました。
どんなに工夫しても、子どもたちのことを最優先にすれば、授業時間、もしくは休憩時間が少なくなるそうです。

 

例えば朝の会の前にフッ素洗口をした場合。

朝の会でみんなで歌を歌ったり、「1分間スピーチ」などの発表活動を行うと、よだれが出て歌えない、話せない子どもがいる、というのです。これでは、本来の教育活動に支障が出ます。

 

では、朝の会の後にフッ素洗口をすることにしましょう。

朝の会でみんなで歌を歌った後に、フッ素洗口をします。

洗口直後の1時間目は国語です。(1時間目は主要教科、国語、算数・数学等が入ることが多い)
授業が始まっても、子どもたちは口の中が気になってしかたありませんが、洗口後30分はうがいができないので、我慢するしかありません。授業の内容はいまいち頭に入ってこないようです。

 

ようやく30分経過。

子どもたちの様子を見ていた担任は「ちょっと中断して、うがいしたい人はうがいしていいよ」と言います。

ここで授業は中断。子どもたちは一斉に水屋に駆け出します。

中断時間は約10分。ようやく集中して授業が行われると間もなく、1時間目は終了です。

 

これでは授業が進みませんから、給食後にフッ素洗口をしましょう。

子どもたちは早く遊びに行きたくて仕方ありません。子どもとしては自然な姿ですよね。

なので、急いでフッ素液をもらい、あわててうがいをします。

 

コップを洗うのも中途半端。フッ素液がコップに残ってしまう可能性もあります。

間違って飲んでしまっても、遊びに行きたいので、先生には言わず体育館や校庭へ。

それでも折角の昼休みは、全員が洗口を終了し、片付けが終わるまで、10分かかっています。

 

ようやく遊びにいくことができました。でも30分はうがいができないので、暑い夏に汗をかいて遊んでも水が飲めません。

熱中症は大丈夫でしょうか。

先ほど間違って飲んでしまった子どもは、なんだか気持ち悪いような気がしてきましたが、やはり先生には言いません。

 

昼休みが終わって教室に帰ってきた子どもたちは、フッ素洗口に使ったコップで水を飲みます。洗口液が残っていれば、それを飲みこむことになります。

 

昼休みでもだめなら、昼休みが終わって5時間目が始まる前ではどうでしょう。

これでもやはり、昼休みは短くなります。

そして5時間目は体育や音楽といった教科が入っていることが多く、やはり、授業に支障が出てしまいます。

 

つまり、いつ実施しても、教育活動に支障が出ることは避けられないのです。

 

1回の洗口で約10分の授業時間が削減されるとして、年間30回の洗口を、小学校6年間で計算してみます。

10分 × 30回 × 6年 = 40授業時間の損失(小学校45分授業)

すごい時間ですよね、40時間。

 

学校本来の教育活動を削ってまで、教育活動ではないフッ素洗口をする意義はどこにもありません。