むし歯保有率でも比べてみました

もう一つ、前回と同じように、文部科学省や厚生労働省の数字を使って比べてみましょう。
今回使用するのは、DMFではなく、「むし歯保有率」です。
いろいろな方向から科学的なデータを作成することで、本当の効果がよくわかると思います。

下のグラフは2022年度の「むし歯保有率」と「洗口実施率」の相関関係を調べたものです。
都道府県毎のむし歯総数とは違って、人数ですから、多少の違いはあるのかな・・・・?と思ったのですが、結果は同じでした。
フッ素洗口にはむし歯の予防効果はやっぱり無いようですよ。

こちらのグラフは、縦軸が「むし歯保有者率」、もしフッ素洗口にむし歯予防効果があるなら、右肩「下がり」になるはずです。
確かに3%程度の違いはありますが、回帰直線は、ほとんど平らで、これもフッ素洗口とむし歯予防効果の相関関係がみられません。

ほぼ100%に近い子どもたちがフッ素洗口を実施しているにもかかわらず、むし歯保有者率は25%程度。一方フッ素洗口をほとんどしていないところのむし歯保有者率も、同様に25%程度の都道府県もあります。
フッ素洗口をしているからといって、必ずしもむし歯保有者率が低いとは限らない、つまり、フッ素洗口はむし歯予防効果があるとは言えない、ということです。

いかがですか?
これだけはっきりした国内のデータがあれば、学校でのフッ素洗口の効果の有無は、非常に明確ですよね。

さらに、もう一つ比べてみたいと思います。
次の記事にどうぞ。