フッ素洗口や歯みがき剤とフッ素耐容摂取量

「フッ素の摂取量」で、こどもはすでに食品等からの摂取で、耐容摂取量に達していることをお話ししました。
では、フッ素洗口や歯みがき剤の使用で、どのくらいのフッ素を取り込むのでしょうか。

まずはフッ素洗口について。
これについてはいろいろな論文がありますが、洗口によるフッ素の飲み込み量は、多くが15~35%の報告が多く、最も多いものは38.5%という数字もあります。
こういった数字を見て、みなさんはどう考えますか?

相手は子ども。飲みこむ可能性は大人より遙かに大きいでしょう。
実際に学校現場では、全量を飲みこんでしまう事例が報告されています。

そう考えると、15~35%のうち少ない方の数字を想定するより、大きい方の数字を想定する方が、安全なのではないでしょうか。
子どもたちの未来と安全性を考えたら、「大きい方の数字を想定して、子どもの健康と未来を守るべき」と考えるのが当然です。

しかし、学校でのフッ素洗口を勧める方々は「3才で15%、5才で10%、8才で11%」と説明しているのです。
これって、少ない方の数字、ですよね。

子どもたちのからだと未来を第1に考え、安全性を厳重に考えるなら、少ない方の数字は採用しないのではないでしょうか。
ここにあるのは、「フッ素洗口実施が何より優先」の考え方です。
子どものからだと未来を最優先に考える学校とは、全く逆の姿勢です。
そういった意味でも、フッ素洗口は学校でするべき行為ではないことがわかります。

いずれにしても、フッ素洗口でもフッ素が取り込まれることは間違いありません。
すでに食品で耐容摂取量に達しているのですから、さらにフッ素洗口をすれば、間違いなく耐容摂取量を超えてフッ素を摂取することになります。

と言うわけで、学校で行うフッ素洗口は、やはり子どもの健康と未来に何らかの影響を及ぼす可能性が明確になりました。

ちなみにフッ素入り歯みがき剤は、2歳半では平均72%(最大96%)飲みこむというイギリスの研究がありますが、やはりフッ素洗口を勧める方々は「幼児で30%」と主張しており、かなり少ない数字を示して安全であるかのように主張しているのです。